場面別の決まり文句〈4〉
I'll take this.
これ下さい。
フード・パントリー Food Pantry などのスーパーやABCストア ABC stores などのコンビニで商品を買う場合、レジ係の人と挨拶をしますが、あとは黙っていても大丈夫です。
しかし、いわゆる専門店とか高級ブティックとかで店員さんに商品をいろいろ見せてもらったような場合、「これにします」という表現が I'll take this. です。この take は数ある物の中からひとつを選び取るといった行為を表わします。This one, please. でもいいでしょう。
ジュエリーとかバッグとかをハワイの記念に買おうとしてショッピングセンターの高級店に入ると、まず店員さんが Hello. と挨拶します。客であるあなたも明るく Hello. と応えましょう。高級店で店員さんに Hello. と言われて無視するのは、他人の家に黙って入り込むような感じで、失礼な感じがします。
店内で商品を見ていると、店員さんが近づいてきて、
May I help you?
何かお手伝いいたしましょうか?
と微笑みながら言います。この場合、日本人ははっきり自分の探しているものを言わず、
Thank you, but I'm just looking.
ありがとう。でも見ているだけです
と答える人が多いですね。Just looking. と言ったのであれば、店内の商品には手をつけないで文字通り見るだけにした方がいいでしょう。
「こっちは客なんだから、気に入ったものを見つけるまで、しっかり選んでどこが悪い」と思いがちです。ところが高級店では、陳列された商品は、客に購入されるまでは、そのお店の財産だと考えています。
商品を手に取りたいときは、店員さんに、
Excuse me. May I touch this?
すみません。手に取ってもいいですか?
と声をかけた方がよいでしょう。
いろいろと迷った末に何も買わないで店を出るのは少々勇気がいりますが、
Thank you for your help.
ありがとう
とか、
I'll come back later. Thank you.
また来ます
と伝えてから表へ出ましょう。
高級店というのは、実は見るだけで値段をチェックしたり、ブラッと立ち寄るお客が多いので、店員さんは気にとめませんが、とりあえず最低限のマナーです。